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カナダ国AB州でソーシャルワーカーしてます。 生活の一こま、カナダのニュースなど、 徒然に書き綴ってます。メールはこちら wasabisyouu@gmail.com
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前回の、Dr.事情が好評だったので、第2弾。

本日はヘルスケア事情。


だいぶ前に、国政府と、州政府の管轄を書いたが(こちら)、

ヘルスケアの決定権は、州政府にある。だから、州ごとに保険料がバラバラなのだ。



が、実は、ヘルスケアにかかる費用は、国から半分、州へ補助が出ているのだ。

もちろん、国民からの税金でまかなわれている。


州のヘルスケアは、国と州が半分ずつ負担しているのである。



だか、此処からがミソ。

Universal Health Careというシステムがカナダで出来たのが、1980年代前半

1990年代半ばまでは、国からの補助金の使い道は、州政府がどこに使うか、勝手に決める事が出来た。


が、1990年後半(確か1997?年頃)国政府が、州政府に補助を与えるが、

使い道をしっかり指定して来たのだ。


例えて言うならば、親が子供におこずかいをあげる時、

『文房具に20ドル、衣服に30ドル、携帯に20ドル』のように、足かせを掛けて来たのである。


だから、州政府は、思った様にお金を使えない。


州のヘルスケア省には、委員会があり、どこにお金を使うかと言うことを話し合う。

其の委員会は、もちろん州民が選んだ議員さん(だから、politicsも知る事は必要なのである)

その閣議の指示により、例えば、Alberta Health Serviceなどは動いているのである。



だから、たくさんお金がかかる、病院の建設や、医療機器の購入の差し控え、

ドクター、看護師、SW、OT(occupational therapist)、等などの人件費削減。

等で、なんとかやりくりしようとしているのである。


先日、病院の駐車料金が高いというクレームが新聞で取り上げられていたが、

「駐車料金で得られた収入は、患者のために当てられている」と言い訳だろう。

ドクターが少ないのは、病院やクリニックが、ドクターを雇わないとう原因もある。



だから、長い待ち時間となる訳だ。

それに待ちきれなくなった患者さんなどが、高いお金を払ってでも良いから、

アメリカや、その他の国で、医療を受けるようとするのである。





ER(救急医療室)で働いていた知り合いのSWから聞いた話だが、

もし、医者に早く看てもらいたかった場合のキーポイント。



『痛み』と『出血』


痛みを訴えると、痛みのない患者よりも少しばかり早く看てもらえるのである。


本当に、こちらのヘルスケア事情はフラストレーションが溜まるばかりである。

自分で保険を買わないと、膨大な料金を請求されるアメリカでも

Universal Health Careというシステムで、医療費が無料なカナダでも、

どっちのみち、健康である事が一番だと言える。

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