忍者ブログ
カナダ国AB州でソーシャルワーカーしてます。 生活の一こま、カナダのニュースなど、 徒然に書き綴ってます。メールはこちら wasabisyouu@gmail.com
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


忘れないうちに、記録として、私が関わったケースを紹介しようと思う。

ほとんどは、Closed Cases(解決はしていないが、ファイルが閉じられたケース)であるし、

匿名なので、プライバシーの侵害にはならないように、

気をつけて書きます。

ちなみに、下記のケースは、市内とは限りませんのであしからず。




SW卵の皆さん、どうやって手助けできるか、考えながら読んでみましょう。


まずは、忘れもしない、働き始めた当初、一番最初にもらったケース

1)母親Aさん(20歳半ば)薬物中毒、窃盗罪歴あり。
二人の娘、6歳と4歳は、元彼が引き取り、再婚した奥さんとの家庭で暮らしている。
薬物中毒症状があるまま、市内の病院で別の男性(出所中)との間に出来たS(息子)を産む。
すぐ、病院のSWがChildren’s services へ連絡し、私が担当となる。
結局その息子は、おばあちゃんが保護者となる。
私が担当した間、2年間、またもや別の男性と間に男の子が生まれる。
他のワーカーさん変わったので、その後どうなったかわからない。




2)中年カップル(40代)。16歳を筆頭に、3人の息子と、4歳の娘の6人家族。
旦那さんは、働いていた時、頭に大けがをし、人格が変わる。
Fxxxkを子供のまで連発し、ひどい体罰。
(頭の怪我だから、自分がやっている事はよくわかっていないと思われる。)
真ん中二人の息子は、ADHDと診断される。
2番目の息子は、おなかが空いていたとき、キャットフードを食べるくらい、衝動的に行動したり、正しい判別が出来ない。
その子供はしばらく病院に入院し、ほかの子供はFoster family一年程携わって、次のワーカーさんにtransferした。




3)20歳の母親。子供は6歳。母親自身、18歳まで、Children’s servicesのOpen file だった。




4)20歳前半の若いカップルと6ヶ月になる赤ちゃん。
お父さんは、IQがボーダーライン。
お母さんは、いろんな病気(精神的にも、肉体的にも)を抱えている(発作がでたり、本当は車いすに乗らなければならないのに、乗らない)。
携わっている間、DVの兆候が見られた。
でもお母さんは、否認した。結局、赤ちゃんをあきらる事に決まったので、Case closed.




5) とある国から18年前に移住してきた40代の女性。
ひどい躁鬱病。15歳と13歳の娘と、父親が違う4歳になる息子(3歳で、Type Iの糖尿病と診断される)。
母親の躁鬱病があまりにもひどく、母親は、糖尿病の子供の食事の世話を出来ず、娘たちがインシュリンの注射をやっているくらい。
子供たちはFoster careで預けられ、1年程して、母親の元に帰され、Case closed. お母さん、AISHをもらってはいるが、この家族はかなりの貧困。未だに気がかりである。



6) 21歳になるVさん(ホームレス状態)。
彼女の成長は、精神、知能的には、10歳ぐらいで止まっている。
絵本もろくに読めないのである。過去に3人の子供が生まれたが、いずれも放棄し、養子に出される。
4人目の女の子も、自分で育てるという意思が見られたので、一応チャンスを与えたが、こちらもやはり放棄する。

上記のケースに似たようなケースが、もう一件。




7)一度、プログの記事にも書いたが、21歳、二人の子の(3歳と0歳)がいる。
妊娠したため、高校1、2年で中退。Dyslexiaのため、読み書きは、小学生1、2年レベル。
分かれた彼氏に暴力を受け、警察をよんだら、すぐにChildren’s servicesのopen caseとなる。
家の中の汚さと言ったら、このうちが最悪だった。
結局、子供の保護の心配がないからと言う事で、Case closed。どうやって、子供が大きくなったとき、学校からの回覧やお知らせなど読む事ができるのだろうか?




8)5人子供がいるカップル。旦那はオイル関係の仕事で、2週間に一回しかかえってこない。
真ん中の子供には、重度の障害がある。下の子供は双子。
奥さんは鬱病で、2週間程ネットで知り合った男性と逃避行。
私が、MSWの実習が始まったため、他のワーカーさんに移される。




9)3人の子供(7歳、5歳3歳)を持つお母さん(25歳)。男性を取っ替えひっかえ。私が関わっている間、4人もの男性と関係を持つ。自慢げに、男性関係などを私に話す。鬱病、OCDの気配あり。子供を叩いたり、大声でしかったり。




10)22歳のお母さんLさん。6歳の娘と2歳の息子。
お母さんは、10代の頃、性的虐待を義理の父親から受ける。
Lさんの母親も、ドラッグ中毒で、薬を買うためのお金を作るため、娘を売春。
それでも、Lさんが16歳の時に産んだ娘は、Lさんがまだ高校という事もあり、Lさんのお母さんが育てていた。
つい最近になって、いっぺん、二児の母となる。
もちろん、Lさん、PTSD、など、様々なメンタルの面で症状が出ている。
Lさんは、6歳の娘が、Lさんハンドバックからチューンガムを盗んだという事で、体罰(ガムであろうが、お金であろうが、盗む事はいけないと説いていた)。




11)脳卒中で左半身不随の40歳のお母さん。息子は16歳で、ADHDと診断される。




12)FASDの22歳になるお母さん。2歳の娘がいる。ネグレクト。
日常生活をする上で、障害がある。子供の世話が出来ていない。
知らないうちに、Case closed されていた。




13)10歳の男の子。8歳まで、実の母親に育てられていたが、小学校1〜4年までの間、学校へ通っていない。
実の母親は、アル中で、その男の子は下の兄弟の世話をしていた。おむつを替えたり、ミルクをあげたり。
見るに見かねた実の父親と、おばあちゃんが引き取り、一緒に暮らし始めたが、失われた幼少8年というのは、大きすぎる。ODDと診断される。
実の父親と、おばあちゃんがどうやって、この問題ある男の子を子育てするか。




14)38歳のお母さん。9歳の娘がいるが、既に小学校1年を留年している。
出席が半数にも満たなかったからだ。
娘が、「おなかいたい、頭いたい」と言うたびに学校を休ませているのだ。
娘が病気になるのではなくて、母親がいかせていないのだ。






まだまだケースはあるが、よく覚えているのはこれらだろうか。


書き出したら、けっこう覚えている事に気づいた。


いずれも悲しいケースばかりであるが、

たくさん聞きすぎると、あんまり悲しくなくなる

(良くない事だが、Desensitizationという)鈍感になってしまうのだ。



長く続けられるコツは、

あまり深入りしない事、

一生懸命でない事。

ある程度、距離を置く事、

仕事が終わったら、忘れる事。






もう一つ、

人の行動、言動など、変えることは出来ないが、

影響を及ぼす事は出来る。

それが変化に繋がっていくのだ。


大切なのは、クライアントとの信頼関係である。


何度も言います、信頼関係です。それが築くことが出来るまで、時間をかけてください。

拍手[2回]

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック